年金と保険と

投稿者: | 2019年9月11日

社会保険をある程度勉強すると、民間の保険に加入する必要性を疑問に思うことがでてきます

次の写真は、ある人がTwitterで呟いたものです。文字数の制限があるので、省略されたのだと思いますが、これをそのまま鵜呑みにしてしまうとよくない部分があります。それはどこでしょうか?

「収入」の部分です

遺族が受給できる可能性のある年金は、遺族基礎年金と遺族厚生年金です

こまかな条件は省略しますが、遺族基礎年金は「子のある配偶者か子」に支給され、780,100円プラス子の加算です。

遺族厚生年金は報酬比例部分の四分の三相当額が、死亡した者によって生計を維持されていた配偶者や子等に支給されます。あくまで報酬比例部分ですので、収入とイコールではありません。標準報酬月額の平均をもとに計算されます。「収入の」と言ってしまうと、これまでの手取りの四分の三が年金としてもらえると誤解してしまいます

さらに、「家族持ち」というところも本当は気を付ける必要があります。すべての人が厚生年金の被保険者とは限らないからです。「うちの亭主(父ちゃん)は会社から給料をもらっている」と思っていても、勤め先が厚生年金に加入しなくてよい場合(※)もあります。その場合は厚生年金の被保険者とならず、遺族厚生年金も支給されません ※5人未満の個人事業や法定16業種

もちろん、公的年金制度や 健康保険法に基づく給付について理解を深めれば、場合によっては「民間の保険は不要では?」という考えに至るのは悪いことではありません。家族構成や可処分所得、貯蓄などを考慮にいれて民間の保険を検討しましょう。ちなみに私は「過度な民間保険は不要」派です